LEVI’S®
FROM THE ARCHIVES
リーバイス®のアーカイブ室から :
初代501®ジーンズ第一号の
デザインを見つけ出す
1989年に作られたLevi’s®のアーカイブ室は、ブランドの歴史を保存しながら、Levi’s®の過去といまを紡ぎ合わせる場所です。ここには服、カタログ、広告、アートなど、世界中から集めた貴重な史料が収められています。アーカイブ室のディレクターであるトレーシー・パネックが、この部屋に詰まった様々な物語をご紹介します。
ブルージーンズの原点であるLevi's® 501®は、今年で誕生から150年になります。この節目の年に私たちはLevi’s®のアーカイブで徹底したリサーチを行い、最初の501®がどんな一本だったかを調べ上げて、それを正確に再現しました。
501®ジーンズの誕生にまつわる物語は、1873年5月20日に始まります。このとき、リーバイ・ストラウス社とテーラーのヤコブ・デイビスが「衣料品のポケットの補強にリベットを使用する方法」 、つまりリベットがついたジーンズに関する米国の特許を取得したのです。
Levi’s®アーカイブのディレクターでヒストリアン(歴史担当者)であるトレーシー・パネックは、最初のモデルがどのような機能やデザインを持っていたのかを調べるために、ワシントンD.C.にあるスミソニアン博物館を訪れました。博物館には、Levi’s®が1964年に寄贈したごく初期の501®ジーンズが保存されています。この時代のジーンズは501®という品番がつく前で”ウエストオーバーオール”と呼ばれ、現在のようなインディゴのデニム生地ではなく、茶色のダック生地で作られていました。
調査には、Levi’s®のVintage Clothingなどを担当するデザインディレクター / ポール・オニールも参加しました。スミソニアン博物館に保管されている初期の501®ジーンズを調査することで、それまで分からなかった部分が解明され、Levi’s®のアーカイブ室にある他のモデルと比較をすることができました。その結果、1873年5月20日に特許を取得した501®ジーンズの第一号は、現在の501®の個性になっているディテールのほとんどをすでに持っていたことが判明します。一番重要なパーツであるリベット、そしてボタンフライ、バックパッチ、フロント右側についた懐中時計用の小さなポケットなどです。
一方で、現在のものとは明らかに違う部分もあります。バックパッチは右上ではなく、背中の中央部分についていました。シンチバックにはリベットがなく、ウエストバンドの内側にはセルビッジデニムを使っていました。ウォッチポケットはその上部がウエストバンドと重なるように取りつけられていて、股下はガゼットクロッチになっていました。
こうした膨大なリサーチなどを経て、501®誕生150周年にあたる2023年5月20日に1873年501®を復刻。貴重なモデルの復刻の舞台裏をご紹介しました。
さらに詳しくはこちらの動画をご覧ください。
YouTubeの字幕を日本語に設定してご覧ください。