Vol.2

LEVIʼS®
MONTHLY
MUSE

菊乃 
Kikuno

501®を愛する女性のライフスタイルやクリエイティビティにフォーカスをあてたインタビュー連載「LEVI’S® MONTHLY MUSE」。第二回目のゲストは、自身のブランド「PURPLE THINGS(パープルシングス)」を立ち上げ、メンズウエアデザイナーとして活動する菊乃さんが登場。日々ファッションと向き合う中で自分らしさを失わずに表現を続ける秘訣や501®への想いを教えてもらいました。

まず最初に、デニムを穿くように
なったのはいつ頃からですか?

中学生の頃に、母親のクローゼットから借りて穿いたのがLevi’s®の501®で、それが一番最初の記憶。それからずっとデニムは501®を穿いています。

当時の菊乃さんが好んでいた
ファッションというのはどういう感じでしたか?

スウェットやTシャツ、ニットといった定番のアイテムにスニーカーみたいな感じで、今と全然変わらないです。

デニムに対してかっこいいなという
印象があったのですか?

かっこいいというよりは、もともと母と私は服のサイズが近くて洋服の貸し借りが多かったんです。当時はあまりブランドで選ぶというような感覚はなくって、着れれば良いという感じ。だから、ファッション的な感覚で選んでいたというよりは、穿きやすそうだし、デニムって合わせやすそうだなというのがきっかけだったと思います。

そういった感覚は大人になるにつれて変化する部分はありましたか?

ファッション誌とかを読み始めたことをきっかけに、ファッションに興味を持つようになって、自分で服を買ったりもするようになりました。でも、いろんなものが欲しいというより着心地のいいものだったらなんでもいいという感じは変わっていないですね。今も自分の着る服に対して、ファッション的な感覚でのこだわりというのはあまりないんです。

そうなんですね!
SNSなどを通してみていると、
デニムにジュエリーを合わせていたり、
サイズ感といった着こなしの部分では変化もあるのかなと思うのですが、いかがでしょう?

確かに、大人っぽさを意識するようになったかもしれません。動きやすさを重視して、大きいサイズのデニムを選んでいたのが、だんだんとウエストやヒップがピタッとするものを選ぶようになってきたり、30代になってからは女性らしさも意識するようになりましたね。いつもスニーカーだった足元を革靴に変えてみたりとか。

カジュアルの中にハイブランドのアイテムなども
上手に取り入れている印象があります。
全体を調和させるコツなどありますか?

昔からどこの服を着ているのかわからない感じの格好が好きなので、ロゴものとかブランドを主張するデザインはあまり着ないこととかですかね。

その考えはウエアデザインを
行ううえでもありますか?

そうですね。自分が本当に着られるかとか、本当にいいと思うかどうかをすごく大事にしているので、あまりロゴを全面に押し出したデザインとか、パープルシングスの服だとわかるようなデザインはあまり作っていないかもしれません。

ベーシックやオーセンティックな感性は
モノづくりにも活かされているんですね。

そこは自分のらしさでもあるかなと思うので、そう思って作った服を「菊乃さんっぽいね」と言ってもらえると嬉しくなります。

そういったオーセンティックな
感覚は
昔からですか?

多分、生まれつきそうなんですけど、自分は自分でオリジナルであることを一番大事にしたいし、誰とも一緒じゃない方がいい。昔からあんまり変わったものとかが好きじゃなくって、普通が好きだし、あまり目立たなくて信頼できるものが好き。となると、削って削って結局オリジナルにたどり着くという感じかもしれないですね、選び方として。

モデル、デザイナー、ディレクターと
様々な肩書きでお仕事をされるうえで、
一貫してここは譲れないというようなものは
何かありますか?

いつも自分らしいものができるようにはしたいなと思っていて、私はYESかNOの人なので、ないと思ったらないし、あると思ったらある。そこは人に委ねず、自分の生まれ持ったセンスをそこで生かすのが私の仕事だと思っています。

オンとオフをファッションで
変化を
つけたりすることはありますか?

オフの時はスウェットとか、パジャマや部屋着の延長でいることも多いのですが、オンの時は割とデニムを選びがち。人前でクールに決めたい時とかは、デニムが一番最初に浮かぶアイテムかもしれません。

菊乃さんにとって501®はどんな存在ですか?

私のイメージとして、「501®を穿いている菊乃さん」と言っていただくことが増えていて、私を象徴するアイテムという意識は強くなっています。

現在、#育てるデニム プロジェクトにも参加をされていますが、
デニムを育てることについてもともと興味はありましたか?

学生時代、周りにデニムを育てているという男の子たちが何人かいて、だんだんとデニムが育って、アタリが出てくる様子を近くで見ていたら、自分もいつかは一からデニムを育ててみたいなと思うようになっていました。とはいえ、大変だろうなと思ってなかなか挑戦できていなかったので、このプロジェクトで声をかけて頂いたことがいいきっかけになりました。

始めて半年ほどということですが、
実際にやってみていかがですか?

最初は少し穿きにくさを感じていたのですが、洗ったり、サイズを直したりしながら自分なりに調整して、意外と柔らかくなるもんだなって実感したのと、「この辺にちょっとアタリが出てきているな」とか、そういう日々の細かい変化に気づいては嬉しくなったりしています。プロジェクトに参加されている他の方達のデニムの変化をみるのも楽しみの一つですね。

では、ファッションに限らず、
菊乃さんらしいライフスタイルというのは
どういうものだと思いますか?

肩の力の抜けまくっちゃった感じのスタイルじゃないですかね。部屋着の延長線上。自分の空気感とか、中身も含めてそういう感じが一番自分らしいワードなのかなって思います。

そういった自分の軸といったところが
ブレないように意識することは
何かありますか?

レイドバックな感じでいきましょうよっていつも思っています。あんまりいろんなことを考えすぎても時間がもったいないし、落ち込むよりは明るくいった方がいいと思う。運動や瞑想をといったアクションをしながら、自分の心をポジティブな方向に持っていくようにバランスを取ることは大事にしています。

最後にこれからやっていきたいことや夢などはありますか?

慕ってくれる後輩たちも増えてきたので、これからはもっとそういう子たちをサポートしていきたいと思うと同時に、先輩たちが作っている東京のカルチャーの流れに私も参加していきたいなとも思います。そうやってかっこいい背中を見せていきたいです。あとは、将来の自分が何かをやりたいって思い立った時のために、日頃から体力をつけて、勉強して、自分の糧になる生き方をしていきたいですね。

菊乃(きくの)

写真学科を専攻後、サンフランシスコとロンドンで暮らす。帰国後、デザインオフィスで働き、2015年に自身のブランド「PURPLE THINGS」を立ち上げメンズウエアデザイナーとして活動。ビューティ、ウェルネス情報にも精通し、海外コスメも大好き。YouTubeチャンネルも更新中。