Vol.12

LEVIʼS®
MONTHLY
MUSE

ハル 
haru.

501®を愛する女性のライフスタイルやクリエイティビティにフォーカスをあてたインタビュー連載「LEVI’S® MONTHLY MUSE」。第十二回目のゲストはインディペンデントマガジン『HIGH(er) magazine』編集長であり、一人のアーティストとしてアートディレクションやモデルといったさまざまな形で活躍するharu.さんが登場。普段はほとんどの時間をデニムで過ごすというharu.さんに、デニムとの向き合い方から自分のスタイルの育て方まで、たくさんのお話を聞きました。

デニムが好きになったのは
いつ頃からですか?

本当に小さい頃からですね。画家である父がいつもデニムを穿いていて、ボロボロになるまで穿きつぶしてもさらにつぎはぎとかをしながら穿き続けるタイプの人だったんです。そういう姿がかっこいいなと思って、デニムやつなぎといったワークウェアは昔から好きでした。

小さい頃から好みのスタイルは
ブレずに大人になったのですか?

好み自体は変わっていませんが、やはり10代の頃は色々と挑戦しました。高校生の時とかは、黒髪に重めのボブヘアで、目の周りを囲んだエモっぽい雰囲気が流行っていたのでやってみたり。当時はドイツと日本を行ったり来たりしていて、言語の壁や求められる人間像が全然違って、なりたい自分って何?と悩んだこともありました。だったら色々変えてみようと思って、映画の世界観に影響されて真似をしてみたり、トライアンドエラーを繰り返していました。

さまざまなファッションの変遷を経て、Levi’s®や501®を意識的にご自身の
スタイルに
取り入れるようになったのは、どのような理由があると思いますか?

Levi’s®の創設者のリーヴァイ・ストラウスさんは確かユダヤ系ドイツ人移民なんですよね。ドイツという共通したバックグラウンドカルチャーに共感を持てたこともありますし、あとはやっぱり刷り込みですね。デニムといえばLevi’s®というのは万国共通なので。

「デニムといえばLevi’s®」というような、
オーセンティックなものの魅力は
どこにあると思いますか?

これだけ長い歴史を持っているということは、それだけの魅力や機能性を備えているという理由がちゃんとある。そこが自分にハマって、自然と手に取りたくなっちゃうんだと思います。このデニムも私の身体にフィットしていて、最近はこればかり穿いています。こういったオーセンティックなものは、着る人の生活を邪魔しないものなんだなと改めて日々実感しています。

今日穿かれているのは、
「Denim Diary #育てるデニム」で選んだ
501®ですね。
このプロジェクトに参加されてみて
いかがですか?

これまでは型とかを気にせずに、たまたま出会ったものを穿きつぶすという感じだったのですが、自分が気に入って選んだ一本を、丈なども身体に合わせてもらったので、これまで以上にフィットして、とても愛着が湧いています。穿き続けているからこそ、自分の身体の変化にも敏感になったりして。歩く時の脚についてくる感じで、今ちょっと痩せちゃったかなとか、逆もあります。そういった自分の変化に気がつけるのは面白いですね。

haru.さんが選んだのは1947 501® JEANS。
何十年も昔の形を、現代で穿くということに
特別な感情はありますか?

形は変わっていってもずっとそこにあるもの。その時間の流れの一部にいるみたいな感覚もすごく良くて。モノづくりの仕事をしていて、やはりオリジナリティが求められる仕事だし、そうありたいですが、その一方で自分が一番新しいわけではないとも思っています。先人たちが培ってきたものを自分が受けて、リミックスされている感覚。歴史の中に自分がいて、その流れの中で何ができるかということを考えるようにしています。

クライアントワークだけでなく『HIGH(er) magazine』や自身のSNSなどを通した
自己発信も
意識的に行われていますが、
そういった活動のインスピレーションはどこからくるのでしょうか?

本当にずっと日常の中なんですよね。生きていて直面する問題ってがたくさんありますよね。例えば、高齢の祖父母を近くでサポートしていく中で、認知症の問題や病気や怪我の問題を意識するようになったり、結婚して、子供を産んでと周りの友達たちのライフステージが変化していくことで新たに生まれる問題や孤独について話を聞いて考えます。どうしたらそこをちょっとでもよくできるんだろうって。飛躍して世界を変えたいとか、大きなことは考えていなくて、まずは半径5m以内の身近な人たちをハッピーにしたいというふうに思っています。

クライアントワークだけでなく『HIGH(er) magazine』や自身のSNSなどを通した
自己発信も意識的に行われていますが、そういった活動のインスピレーションはどこからくるのでしょうか?

本当にずっと日常の中なんですよね。生きていて直面する問題ってがたくさんありますよね。例えば、高齢の祖父母を近くでサポートしていく中で、認知症の問題や病気や怪我の問題を意識するようになったり、結婚して、子供を産んでと周りの友達たちのライフステージが変化していくことで新たに生まれる問題や孤独について話を聞いて考えます。どうしたらそこをちょっとでもよくできるんだろうって。飛躍して世界を変えたいとか、大きなことは考えていなくて、まずは半径5m以内の身近な人たちをハッピーにしたいというふうに思っています。

その考え方は以前からですか?

いえ、ここ数年ですね。以前は世界や社会を変えたいという気持ちももちろんありました。今でもそうなって欲しいけど、高い目標を掲げすぎて自分が疲弊してしまったら、そこで終わってしまうということに気づく機会があって。自分が壊れているのに、「ご自愛ください」と言っても意味がないじゃないですか。だから、まずは自分が健康であること。そういうメッセージに対して、後ろめたくない気持ちを大事にしてねと周りに言えるような環境づくりというのを今は大切にしています。

haru.さんの思う、自分らしさは
どういうところだと思いますか?

オープンでいられる場所を作れること。私自身が何かをしているわけではなくて、ただそこにいるだけなんですけど、公園みたいに開かれた状態にしておくといろんな人が集まってきて、居心地良さそうにしているのをみているのが好きなんです。基本的に他の人が何をしていてもあまり気にしない。この感覚は親譲りかもしれません。両親は人をルールや個性でジャッジしない人たちだったんです。幼稚園の時に私が発表会でお遊戯ができなくても何も言われなかったのをよく覚えていて、好きでいさせてあげることが一番その人のためになるということを身をもって知っているので、周りにもああしろ、こうしろと言わないようにしています。実際に、何かを言われるよりもリラックスした状態でいられる方が人って勝手に輝き出すんですよ。だからそれを期待して、という感じです。

haru.(ハル)

1995年生まれ。 東京藝術大学在学中に、同世代のアーティスト達とインディペンデント雑誌HIGH(er) magazineを編集長として創刊。
多様なブランドとのタイアップコンテンツ制作を行ったのち、2019年6月に株式会社HUGを設立。